Issue03
Current View on Urology Issue3
最近の学術誌から
■前立腺癌

(1)米国の成人癌患者におけるサプリメント摂取状況
Vitamin and Mineral Supplement Use Among US Adults After Cancer Diagnosis: A Systematic Review
Velicer CM & Ulrich CM: J Clin Oncol. 26: 665-673, 2008
米国の成人前立腺癌患者のうちの26〜35%が、ビタミン/ミネラルサプリメントを摂取していた。この摂取患者比率は、乳癌などの他の部位のがん患者と比較して最も低いものであった。
  • ビタミンやサプリメントについては、無意味と切り捨てるか、それとも無関心を装うか。サプリを摂取していた患者の予後がよかったというMayo Clinicの報告もあります。Is voluntary vitamin and mineral supplemention associated with better outcam in non-small cell lung cancer patients? Results from the Mayo Clinie lung cancer cohort. Lung Cancer. 49: 77-84, 2005


(2)前立腺癌における先行期間算出のための新しい方法
Lead Time of Prostate Cancer Detected in Population Based Screening for Prostate Cancer in Japan
Ito K, et al.: J Urol. 178: 1258-1264, 2007
前立腺特異抗原(PSA)の対数(logPSA)値およびlogPSAV値は、癌検診が、一般の診断よりも早期にがんを診断できる先行期間算出に有用であることが示された。この方法によれば、先行期間は従来考えられていたよりも短期であった。
  • cT3癌のlogPSAのlead timeが1〜4年だと、検診の意義は少ないといえるでしょうか?Lead timeの期待値はどのくらいなのでしょうか?


(3)PSAV算出方法の検討
Methods of Calculating Prostate-Specific Antigen Velocity
Connolly D, et al.: Eur Urol. 52: 1044-1051, 2007
PSAVの算出法として、観察期間中のPSA変化の算術平均、直線回帰、観察開始時と観察終了時の変化量の3つの方法の前立腺癌診断との一致度を比較したところ、直線回帰による方法が最も一致度が高かった。
  • PSAVは集団の統計解析のツールとしては有用ですが、個々の症例についての判断にはなじまない点でほかのPSA関連項目と似ています。


(4)PSAが4ng/mL未満の例におけるPSAVの閾値
Prostate Specific Antigen Velocity in Men With Total Prostate Specific Antigen Less Than 4 ng/mL
Loeb S, et al.: J Urol. 178: 2348-2353, 2007
一般にPSAVの閾値は、年間0.75ng/mLとされているが、PSA<4ng/mLの例では年間0.4ng/mLが適切で、前立腺癌発症の予測因子として、加齢、人種、家族歴よりも強力であることが示された。
  • PSAが4未満ではPSAV 0.4が生検の1つの基準となりそうですが、排尿障害のあるなしの層別解析が必要でしょう。


(5)前立腺癌特異的死亡の予測因子としてのPSA最低値およびPSA最低値到達期間
Time to Prostate-Specific Antigen Nadir after Androgen Suppression Therapy for Postoperative or Postradiation PSA Failure and Risk of Prostate Cancer-Specific Mortality
Chung CS, et al.: Urology. 71: 136-140, 2008
前立腺癌治療のための前立腺全摘除術(RP)または放射線療法(RT)施行後、アンドロゲン抑制療法(AST)8ヵ月間継続後にPSA最低値に達するまでの期間が4ヵ月未満群の、4ヵ月以上群に対する前立腺癌再発のハザード比は、2.53であった。また、PSA最低値0.9ng/mL未満群では、0.9ng/mL以上群に比べて前立腺癌特異的死亡(PCSM)が有意に増加した。
  • PSA倍加期間(PSADT)3ヵ月未満が40%と非常に「悪い」癌が多いのにもかかわらず、PSAが4未満で治療を開始されたのは20%に過ぎない。内分泌療法の導入がかなり遅いのが特徴です。


(6)前立腺癌診断における20ヵ所生検の有用性
The 20-Core Prostate Biopsy Protocol?A New Gold Standard?
Ravery V, et al.: J Urol. 179: 504-507, 2008
PSA>3ng/mLまたは直腸診(DRE)異常例に対する前立腺生検による前立腺癌発見率は、10ヵ所生検では39.7%、20ヵ所生検では51.7%となり、20ヵ所生検の有用性が高いことが示された。
  • Peripheral zone中心の20coreと東京医科歯科大学の立体26core、いずれが臨床の標準になるのか、比較ください。あなたは何coreしていますか?


(7)立体26ヵ所前立腺生検の診断精度
Improved Accuracy in Predicting the Presence of Gleason Pattern 4/5 Prostate Cancer by Three-Dimensional 26-Core Systematic Biopsy
Numao N, et al.: Eur Urol. 52: 1663-1669, 2007
Gleasonパターン4/5例における立体26ヵ所前立腺生検とRP後の所見の一致率は92.3%となり、経直腸12ヵ所前立腺生検に比べ高精度であることが示された。
  • More cores, better pathological concordanceですが、23mL以下の小さい前立腺でRPとの病理の一致率が低い傾向にあるのはなぜか、興味深いです。


(8)Gleasonスコアが7でtertiary patternがgrade5の前立腺癌患者ではPSA再発のリスクが上昇
PSA Failure Following Definitive Treatment of Prostate Cancer Having Biopsy Gleason Score 7 With Tertiary Grade 5
Patel AA, et al.: JAMA. 298: 1533-1538, 2007
Gleasonスコアが7でtertiary patternがgrade5の前立腺癌患者のPSA再発のリスクは、tertiary patternを有さないGleasonスコア7の患者に比べて高く、Gleasonスコア8〜10のtertiary patternを有さない患者と同等であった。
  • Gleason 7では3+4か4+3かという問題に加えて、tertiary grade 5の概念が付け加わるとGleason scoreの意義に混乱が出てこないでしょうか?そろそろ、molecular pathologyのindexがほしいところ。


(9)Gleasonスコア8以上の前立腺全摘除術施行患者の予後
The Outcome of Patients With Pathological Gleason Score >8 ?Prostate Cancer After Radical Prostatectomy
Rodriguez-Covarrubias F,et al.: BJU Int. 101: 305-307, 2008
RP施行前のGleasonスコアが、8〜10の患者の予後は不良である。PSA<10ng/mL、病期pT2でリンパ節陰性例では、生化学的増悪を伴わない生存期間が延長した。
  • PSA>10、Gleason sum 8以上の癌はadjuvant治療が必要なようです。


(10)非転移性前立腺癌に対する内分泌療法の効果
Survival in Men With Nonmetastatic Prostate Cancer Treated With Hormone Therapy: A Quantitative Systematic Review
Antonarakis ES, et al. : J Clin Oncol. 25: 4998-5008, 2007
システマティックレビューによる検討では、限局および局所限局前立腺癌に対する、内分泌+RT、内分泌+RP併用療法、内分泌療法単独の5年無病生存率(DFS)はそれぞれ52%、64%、57%で、5年生存率(OS)はそれぞれ82%、90%、70%であった。
  • 日本発のデーターが含まれていることが、内分泌療法のDFS、OSをよくしている可能性もあります。


(11)前立腺癌におけるアンドロゲン抑制療法+放射線療法併用療法と放射線単独療法の効果比較
Androgen Suppression and Radiation vs Radiation Alone for Prostate Cancer: A Randomized Trial
D’Amico AV, et al.: JAMA. 299: 289-295, 2008
前立腺癌患者に対するRT単独療法では、AST+RT併用療法に対する総死亡ハザード比は、1.8であった。
  • 6ヵ月の併用でOSに差が出るのも驚きですが、合併症がある場合は内分泌療法を併用する意味がない、というのも興味深いpilot研究。「合併症」についてはPrognostic importance of comorbidity in a hospital-based cancer registry. JAMA. 291:2441-2447, 2004を参照ください。


(12)アンドロゲン除去療法施行による前立腺ジヒドロテストステロン濃度低下幅はGleasonスコア高値例で小さい
The Change in the Dihydrotestosterone Level in the Prostate Before and After Androgen Deprivation Therapy in Connection With Prostate Cancer Aggressiveness Using the Gleason Score
Nishiyama T, et al.: J Urol. 178: 1282-1289, 2007
アンドロゲン除去療法(ADT)施行中の前立腺組織内のジヒドロテストステロン濃度の低下幅は、Gleasonスコア7〜10の例で、Gleasonスコア≦6の例に比べ有意に小さかった。
  • 前立腺癌とアンドロゲン環境が注目されています。アンドロゲン合成酵素に注目した、新しい分子標的創薬の可能性もあります。


(13)Insignificant cancerと低リスクsignificant cancerでは恥骨後式前立腺全摘除術後の死亡リスクに差はない
After Radical Retropubic Prostatectomy ‘Insignificant’ Prostate Cancer Has a Risk of Progression Similar to Low-Risk ‘Significant’ Cancer
Sengupta S, et al.: BJU Int. 101: 170-174, 2008
恥骨後式RP施行後の死亡、生化学的再発、PCSMなどのパラメータは、insignificant cancerと低リスクのsignificant cancerとの間で差が認められなかった。
  • Insignificant cancerは必ずしもinsignificantでない、ですがlethal phenotypeではない、とするとactive surveillanceの対象とも思われます。


(14)アンドロゲン除去療法施行の非転移性前立腺癌患者における骨折の危険
Androgen-Deprivation-Therapy-Induced Fractures in Men With Nonmetastatic Prostate Cancer: What Do We Really Know?
Higano CS: Nat Clin Pract Urol. 5: 24-34, 2008
ADT単独またはADT+RT併用療法施行1年以内の非転移性前立腺癌患者の大腿部、大腿頸部、腰椎における骨塩量(BMD)低下率は4.6%であった。このようなBMD低下は、ビスホスホネート製剤などの投与により抑制または改善された。
  • ビスホスホネートだけでなく、ビタミンDも大事なようです。論文中のアルゴリズムが日常診療に役立ちます。


(15)前立腺全摘除術後の患者に対するアンドロゲン除去療法により心血管死亡が増加
Androgen Deprivation Therapy for Localized Prostate Cancer and the Risk of Cardiovascular Mortality
Tsai HK, et al.: J Natl Cancer Inst. 99: 1516-1524, 2007
データベースの解析の結果、RP後の患者では、ADT施行による心血管死のハザード比が、2.6と有意に高くなることが示された。
  • 4年間の観察期間でADTは平均4ヵ月のみでも、虚血性心疾患のリスクが高くなることは驚きです。ADTを受けている患者はスクリーニングが必要になるでしょう。


(16)アンドロゲン除去療法施行前立腺癌患者における糖尿病発症の危険
Association Between Androgen-Deprivation Therapy and Incidence of Diabetes Among Males With Prostate Cancer
Lage MJ, et al.: Urology. 70: 1104-1108, 2007
ADT施行前立腺癌患者では、ADT施行1年以内の糖尿病発症の相対危険度は1.36となることが、レトロスペクティブ研究により示された。
  • 内分泌療法と糖尿病発症が関係あることから、テストステロンを上げることは糖尿病予防に関連するかもしれません。


(17)前立腺癌ブラキセラピー後の排尿障害
Long-Term Urinary Sequelae Following 125Iodine Prostate Brachytherapy
Crook J, et al.: J Urol. 179: 141-146, 2008
ブラキセラピーによる前立腺癌治療後1年以上経過例の約27%に、排尿障害が認められた。ブラキセラピー後の排尿障害発現には、照射の手技および患者選択による差が関与していた。
  • 全照射後の排尿障害についてはThe role of α- blockers in the management of LUTS in prostate cancer patients treated with radiation therapy. Am J Clin Oncol. 29: 517-523, 2006の論文が参考になります。


(18)待機療法中の前立腺癌患者では社会心理的サポートが重要
Psychosocial Barriers to Active Surveillance for the Management of Early Prostate Cancer and a Strategy for Increased Acceptance
Pickles T, et al.: BJU Int. 100 : 544-551, 2007
待機療法中の前立腺癌患者では、患者教育や医療者とのコミュニケーションの充実により、患者の不安や将来に対する懸念を軽減する必要がある。
  • Active surveillanceの話を患者にする前に読んでおくとよい論文です。医師から呈示すべきかどうか、理解が深まります。


■ 前立腺肥大症(BPH)/下部尿路症状(LUTS)

(19)前立腺肥大症発症リスクは糖尿病を合併するLDLコレステロール高値例で上昇
Lipids, Lipoproteins and the Risk of Benign Prostatic Hyperplasia in Community-Dwelling Men
Parsons JK, et al.: BJU Int. 101: 313-318, 2008
前立腺肥大症(BPH)の発症リスクは、糖尿病を合併するLDLコレステロール高値例(>133mg/dL)では、低値例(<110mg/dL)の4倍に達することが疫学研究により示された。
  • 有名なRancho Bernardo Studyの一部。糖尿病で悪玉コレステロールが高いとBPHで手術をするリスクがかなり高い、という内容です。手術は閉塞を取っているのか、尿路の血流障害を改善しているのか興味深いですが、今後日本でも手術は減ることはなさそうです。


(20)下部尿路症状に対するα‐遮断薬の作用機序
α-Blockers Improve Chronic Ischaemia of the Lower Urinary Tract in Patients With Lower Urinary Tract Symptoms
Pinggera GM, et al.: BJU Int. 101: 319-324, 2008
下部尿路症状(LUTS)の原因の1つとして、前立腺および膀胱の慢性虚血が考えられる。α-遮断薬は、この慢性虚血および膀胱容量の改善を介して、LUTSの改善に寄与することが示唆された。
  • LUTSの病因には臓器虚血があるだろうと誰もが考えていましたが、α-遮断薬が実際に尿路の血流を改善することをドプラー超音波で示した論文です。ただし方法論は追試が必要でしょう。


(21)下部尿路症状に対するホスホジエステラーゼ阻害薬の作用機序
Phosphodiesterases (PDEs) and PDE Inhibitors for Treatment of LUTS
Andersson KE, et al.: Neurourol Urodyn. 26: 928-933, 2007
ホスホジエステラーゼ(PDE)は、下部尿路の平滑筋弛緩に関与するcAMPおよびcGMP産生を低下させる。シルデナフィルやタダラフィルのようなPDE5阻害薬は、PDEの酵素活性を阻害することによりLUTSを改善する。
  • PDE5阻害薬がメンズヘルス全般の生活改善薬になりそうです。Salivary 8-OHdG : a useful biomarker for predicting severe ED and hypogonadism. J Sex Med. 5: 1482-1491, 2008もご覧ください。


(22)夜間頻尿に対するα‐遮断薬、5α還元酵素阻害薬の改善効果
The Effect of Doxazosin, Finasteride and Combination Therapy on Nocturia in Men With Benign Prostatic Hyperplasia
Johnson TM, et al.: J Urol. 178: 2045-2051, 2007
BPHが示唆されるLUTS(LUTS/BPH)例において、α-遮断薬ドキサゾシン、5α還元酵素阻害薬フィナステリドおよびこれら2剤の併用の夜間頻尿改善効果を検討したところ、ドキサゾシン群および併用群では、プラセボ群に比べ有意に夜間の排尿回数が低下した。
  • 夜間頻尿の原因はさまざまですが、α-遮断薬の効果は70歳以上でより顕著でした。交感神経の抑制はより高齢者に効果的なようです。


(23)ホルミウムレーザー前立腺核出術と経尿道的前立腺摘除術の長期予後比較
Holmium Laser Enucleation versus Transurethral Resection of the Prostate: 3-Year Follow-Up Results of a Randomized Clinical Trial
Ahyai SA, et al.: Eur Urol. 52: 1456-1464, 2007
ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)と経尿道的前立腺摘除術(TURP)の長期予後を比較検討したところ、術後2年後の米国泌尿器科学会症状スコア(AUASS)、ならびに術後2年および3年後の排尿後残尿量(PVR)は、HoLEP群で有意に良好であった。
  • TURPの代替となるレーザー手術がこれまで種々登場してきましたが、HoLEPはついにTURPを超えそうです。HoLEPは残尿が少ないというのがみそ。


(24)PSA高値の下部尿路症状微弱例に対するTURPの効果
Clinical Relevance of Transurethral Resection of the Prostate in ‘‘Asymptomatic’’ Patients With an Elevated Prostate-Specific Antigen Level
van Renterghem K, et al.: Eur Urol. 52: 819-826, 2007
前立腺癌の兆候は認められずLUTSの症状発現も微弱であるが、PSAが高値(≧4ng/mL)の患者にTURPを施行したところ、PSAおよび国際前立腺症状スコア(IPSS)が改善した。
  • PSAは下部尿路閉塞(BOO)を示すインジケーターとして重要という論文。確かに尿閉ではPSAは上昇しますが、その機序は?尿道のストレッチ?


(25)前立腺全摘徐術による下部尿路症状の改善
The Short-Term and Long-Term Effects of Radical Prostatectomy on Lower Urinary Tract Symptoms
Slova D & Lepor H: J Urol. 178: 2397-2401, 2007
RPにより、短期(12ヵ月)および長期(48ヵ月)のLUTSのAUASSは改善された。
  • 術前AUASS 8未満では手術後にAUASSは少し上昇し、8以上群ではAUASSは減少する。解釈が難しい論文。よく読むと術後狭窄が多いのに驚きます。


■過活動膀胱(OAB)/尿失禁

(26)ニコランジルおよびKRN2391の過活動膀胱症状改善作用
Inhibitory Effects of Nicorandil, a KATP Channel Opener and a Nitric Oxide Donor, on Overactive Bladder in Animal Models
Kamiyama Y, et al.: BJU Int. 101 : 360-365, 2008
Kチャネル開口作用および一酸化窒素(NO)産生促進作用を有するニコランジルおよびKRN2391は、過活動膀胱(OAB)ラットモデル、BOOラットモデル、頻尿マウスモデルの症状を改善した。
  • 狭心症の薬剤がOABに効果がある前臨床試験。ニコランジル同様、NO donorでありKチャネルを開くものに実はテストステロンがあります。


(27)心血管疾患を合併する過活動膀胱患者への抗ムスカリン薬投与時の注意
Treating Patients With Overactive Bladder Syndrome With Antimuscarinics: Heart Rate Consideration
Andersson KE & Olshansky B: BJU Int. 100: 1007-1014, 2007
OAB治療に使用される抗ムスカリン薬の中には、心室頻拍を惹起する恐れのある薬剤がある。このため、心血管疾患(CVD)を合併するOAB例には、心室頻拍を惹起する可能性の低いムスカリンM2受容体拮抗作用を有さない薬剤を投与すべきである。
  • M3受容体は冠動脈の弛緩に関わっているようです。抗ムスカリン薬を投与するときは、CVDのリスクに注意する必要があります。そもそも加齢に伴って交感神経優位で低コリンになるのになぜOABはAchをブロックするのか、謎です。


(28)尿失禁に対するTOT手術における手技の検討
Transobturator Surgery for Female Stress Incontinence: A Comparative Anatomical Study of Outside-In vs Inside-Out Techniques
Spinosa JP, et al.: BJU Int. 100: 1097-1102, 2007
腹圧性尿失禁の女性患者に対するTOTにおける標準的なoutside-in法と変法であるinside-out法の安全性を比較したところ、outside-in法の安全性が優ることが示された。
  • Cadaverであるため、よい砕石位で検討されてはいませんが、TOTをする方には必見の論文でしょう。


(29)尿失禁に対するTVT法およびTVT-O法はともに有用
Peri-Operative Morbidity and Early Results of a Randomised Trial Comparing TVT and TVT-O
Meschia M, et al.: Int Urogynecol J. 18:1257-1261, 2007
腹圧性尿失禁の手術療法であるTVT法と、TVT-O法を比較したところ、両手技の効果は同等で、ともに患者の尿失禁関連QOLを改善することが示された。
  • TVT vs TOTのefficacyはevenですが、TVTでは膀胱穿孔、TOTでは術後の大腿痛が問題です。本記事中の(28)の論文も参照ください。


■その他

(30)加齢男性性腺機能低下症状を有する地域住民の治療実態
Treatment of Symptomatic Androgen Deficiency: Results From the Boston Area Community Health Survey
Hall SA, et al: Arch Intern Med. 168:1070-1076, 2008
地域住民1,486人の男性の調査(平均年齢46歳、30〜79歳)により、5.5%の男性は症状を有する加齢男性性腺機能低下(LOH)であると診断されたが、このうち12%しかホルモン補充療法を受けていなかった。
  • LOH患者では高血圧、糖尿病患者が多かった。男性ホルモンと生活習慣病の関係の認識が広まっていると思われます。日本では1%以下でしょう。
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