VOL.30
テストステロンの高い男性ほど嘘をつかない
 
テストステロンが高いと、攻撃的で投機的な行動をとるようになることは
知られているが、ボン大学の行った研究によると、
テストステロン(男性ホルモン)が多い男性ほど嘘をつくことが少ないという。

91名の健康な若い男性(平均年齢24.32±2.73歳)を2グループに分け、
46名には50mgのテストステロンを経皮塗布し、45名にはプラセボを投与した。
実験中は、アルコールを飲まず、十分に睡眠をとるようにした。
被験者も研究者も、誰がテストステロンかプラセボかがわからない
二重盲検比較試験で行った。

翌日、テストステロンを測定したところ、テストステロングループ(n=46)は、
7.78±2.07ng/ml、プラセボグループ(n=45)は6.79±2.04ng/mlで、
テストステロングループの値が高いことを確認した。
その後、別室で、サイコロゲームをしてもらい、
サイコロの目によって点数をつけ、その結果をPCに入力してもらった。
このサイコロゲームでは、点数によってお金が付与され、
また、被験者は個室でサイコロゲームを行うため、
虚偽の報告をして、お金をたくさんもらう人もでてくることは、
容易に予想された。

統計的に、1〜6のサイコロの目が出る確率はどれも同じなので、
異常に高い点数を報告した人はウソをついていると考えられた。
結果を分析したところ、テストステロンを塗布した男性は、
プラセボを塗布された男性に比べて、点数が低く、
つまり、嘘をつくことが少なかったといえる。

テストステロンは、英雄的な利他主義的行動を起こす
モチベーションだと推測されてきた。
この実験では、他人からは自分の行動が観察できないため、
他人の目から見た自分の地位は直接影響を受けない。
だが、プライドということでは、テストステロンが影響するのであろう。

テストステロンは認知機能の発達および
生殖生理学に影響を及ぼすと知られているだけでなく、
社会的行動にも重要な役割を果たす。
多くの研究は、テストステロンと攻撃的行動について
関連性を示しているものが多いが、
最近の研究によると、テストステロンが社会的行動を増進し、
また、利己的行動が少ないことを示唆している。
研究者らは、この結果について、
テストステロン値が高いとプライドを持ち、
自己を肯定的に捉えたいという願望が強くなるため、
このような結果になったのだろう と述べている。
Testosterone Administration Reduces Lying in Men
 
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