VOL.19
男性は女性より汗かき
 
同じ運動をしても、発汗の程度は、個人差、特に、男性と女性では異なるようだ。

大阪国際大学と神戸大学の研究者によって実施された研究によると、男性のほうが女性よりも発汗の程度は高かったと発表されている。

この研究は、20人の女性と17人の男性に、室内温度30℃、湿度45%の部屋で1時間、様々な強度の運動をしてもらい、発汗について調べたもの。女性20人のうち10人は運動群、残り10人は非運動群、男性17人のうち、8人を運動群、9人を非運動群とした。
試料(汗)は、額、胸、背中、前腕、大腿の1インチ(2.54cm)四方の汗を2回採取した。

測定の結果、運動による発汗は男女ともにみられたが、男性のほうが程度は強かった。また、運動の強度を強めると違いはさらに顕著となった。

また、男女とも運動群の方が非運動群よりも発汗度が高かった。発汗上昇度は、強度な運動をした場合に、女性よりも男性の方が高くなった。

男性は汗をかきやすかったが、女性は発汗する前に体温の上昇がみられた。この傾向は特に運動していない女性に顕著にみられた。運動すると発汗して体温も上昇するが、女性は男性より、発汗するには体温の上昇が必要となるようだ。

女性は一般的に男性より体液量が少ないため、脱水しやすい。女性の発汗が低いことは、高温条件で生存するためには必要なのかもしれない。また、男性が発汗しやすいのは、女性に比べて(肉体)労働に適しているとも考えられる。

研究者によると、男女の発汗の違いは、進化的側面によるものだという。身体のサイズと体表面積の違いなのか、小動物のほうが大きい動物よりも熱の消失が大きいことも言えるだろう。一方で、テストステロンが発汗反応に関与している可能性も考えられる。

体温が上がると、エクリン汗腺が刺激され発汗する。汗は、表皮で気化され、体を冷やす。エクリン汗腺から出る汗には、運動によるものと、精神的ストレスに関与するもの、熱いものや辛いものを食べたときにでるものに分けられる。一方、アポクリン腺から出る汗は、99%が水分であるエクリン汗腺による汗とは異なり、細菌が繁殖しやすく、ニオイも発生しやすい。

更年期障害になると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、ホットフラッシュや発汗が生じる。ホルモンと発汗は、自律神経を介して、相互に関わりがある。

汗の種類によって、発汗の作用がどのようにホルモンと関与するかは、今後の研究テーマとなるだろう。
Sex differences in the effects of physical training on sweat gland responses during a graded exercise.
 
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