VOL.7
テストステロンと攻撃性  
Prejudice and truth about the effect of testosterone on human bargaining behaviour.
Author: Eisenegger C, et al.
Journal: Nature. 2010 Jan 21;463(7279):356-9.
Abstract:
テストステロンは社会活動度に関与することが知られているが、これまでのテストステロンの役割と言えば、攻撃性を増すことによって自己中心的あるいは反社会的な行動に関係すると、考えられてきた。しかしこのことを実際に明らかにした研究は少ないことから、筆者らは、女性においてプラセボとテストステロン経口剤を服用した群で、社会活動における判断がどうであるか検討した。方法として、予期せぬ収入を他人と分配するゲーム (ultimate game)を用いた。

結果として、テストステロン服用群では、ものごとをフェアに判断する傾向(すなわち金銭を公平に分ける)が有意に高まった。興味深いことに「テストステロンを服用した」と感じたひとは、実際にテストステロン経口剤を服用するしないに関わらず利己的かつ貪欲な判断(自分の分け前を多くする)傾向があった。
この結果から、これまで、テストステロンは人間をより積極的に、貪欲にする、という見方が社会的に共有されている一方、実際にはテストステロンが高くなると公平な判断をすることが明らかになった。
ホルモンについての社会的な偏見は、必ずしも生物学的な事実に基づいていないことを、この論文は初めて明らかにし、またテストステロンが思わぬ作用をもっていることを示している。
The proposers’ mean offers in the ultimatum
game across treatments and beliefs.



a.テストステロン服用群は金銭を分配するときにより多く他人へ渡す。
b.テストステロンを服用していると思った人は自分の分け前を多く取る。
コメント:
一般にテストステロンが高い(とみなされる)ヒーローは、体制に申し立てをすることが存在価値となるが、公平性を強く訴えることが特徴である。テストステロンが公平性に関係するという内容は理解しやすいと思われる。

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