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アメリカロボット手術研修

執筆 : 
Shigeo Horie 2012-6-27 21:30
ロボット外科医の堀江が2012年1−3月に
アメリカのトップ病院でロボット手術の研修をしてきました。

Stanford University Hospital
スタンフォード大学病院は、サンフランシスコ近郊のシリコンバレーと呼ばれる地域にある病院です。
特に産学連携が盛んで新しい医療技術が開発されることで有名です。
ダヴィンチ手術もこのシリコンバレーで開発されました。
膀胱癌の膀胱全摘手術世界最速の外科医 Dr Gonzaldoと スタンフォードの患者さんの声



手術場の風景


University of Pennsylvania Pennsylvania Presbyterian HospitalおよびPennsylvania Hospital
ペンシルベニア大学は全米でハーバードに次ぐ評価を受けている、
日本の京都大学のような大学です。
またPennsylvania Hospitalは全米最古の病院で、
1773年以降のレジデントの名前がすべて院内に掲示されています。
Presbyterian Hospitalは前立腺がんの、
Pennsylvania Hospitalは腎臓がんのロボット手術が有名で、
Presbyterian Hospitalでは一人の泌尿器科医が2つの手術室を使い、
1日5件の前立腺がんのロボット手術を週2日行っていました。
Pennsylvania Hospitalでも30代の医師がチーフとして
1日3件のロボット手術を行っていました。
ロボット手術のメリットは習熟すると手術時間が短く、
手術室を効率的に利用できるところにある。
ロボット手術をはじめたのはアメリカのインド人であり、
早くから指導を受けたものはインド人や韓国系、
アジア系アメリカ人が多い。
アメリカは実力主義で人種に関わらず新しい技術をマスターしたものが
患者へ最高のケアをすることができることが印象的でした。

Dr David Lee 前立腺全摘手術を3000例しています


歴代の研修医のプレート 歴代研修医のプレート


腎臓手術の若き天才Dr Eun


彼はアメリカで最初の、たった一つのおなかの穴から腎臓を再検する手術に成功しました。

New Jersey Cancer Institute Hospital
この病院はアメリカの4つのがんセンター
(ほかはメモリアル・スローンケタリング、MDアンダーソン、Fox-Chase)の一つであり、
臨床とともに研究も盛んで、日本の国立がんセンターを大きくしたような病院です。
また州立の医科大学 (New Jersey Medical School) の大学病院が隣接しています。
ここでは前立腺がんの手術研修およびフォローアップ、
がん臨床疫学の共同研究の打ち合わせを行いました。

Cornell New York Presbyterian Hospital

Dr Issac Kimと

この病院は従来New York Hospitalとして
ニューヨークで最も高級な病院の一つであり、
コロンビア大学とコーネル大学の両方の附属病院となっています。
世界の富豪から地域住民まで幅広いニーズにこたえているのが特徴です。
近接してメモリアル・スローンケタリング病院、
マウントサイナイ病院などの大病院があり、
激しくしのぎを削っています。
しかし病院自体は古く、富豪層の病棟以外はかなり
くたびれた感じでした。
帝京大学病院と比べると全米屈指の病院と言えども
だいぶ見劣りがしました。
ここで、世界のナンバーワンの前立腺がんのロボット外科医に
マンツーマンで手術、回診、外来の指導を受けました。
手術は週4日1日3−4例と多く、手術のテクニックそのものは
驚くほどではないが、
ロボット手術で得られる視野での手術解剖を確立した先生だけに、
がんの治療成績が抜群に良い。
ちなみに海外から来て手術を受けると医師の手術料が200万円、
病院1泊で300万円の支払いとなっていたのには驚きました。
Dr Tewariは8000例のダヴィンチ前立腺全摘手術経験があります
彼のチームのホームページです.





University of Washington Hospital (Seattle)
シアトルはスターバックス発祥の地です。
この病院はあまり日本では知られていないものの、
大学全体としては意外なことに
アメリカでハーバードについで科研費取得が2位の大学だそうです。
大学病院は訪問した病院の中で最も新しく、
患者のサービスがきわめてよい。
ボランティアがスムーズに病院のサポートを行っている。
(患者のためのティールーム、夜に付き添いや手術を
 待っている患者のための軽食サービスなどもある)
泌尿器科では前立腺がん、腎臓がんの手術を研修しました。
手術室は30であるが、病床数は300床と少なく、
手術を受けた患者の多くは翌日退院します。
ここではロボット手術が泌尿器科以外にも
婦人科、心臓外科、外科、耳鼻咽喉科、形成外科など
日常的に行われているのを目の当たりにしました。
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奥井先生登場!

執筆 : 
Shigeo Horie 2011-1-14 19:50
昨年3月に立ちあがった
在宅療養支援診療所「あすかホームケアクリニック」。
われわれWeTHUSチームがお手伝いをさせていただいている。
経験豊富で、しかも素敵な看護師のすねやさんと、
事務方のテラオ青年と、楽しく在宅診療をしている。

大学病院の医療はジャンボジェットのようなもので、
ついデーターだ、画像だということになりやすい。
だからこそ医師の五感、いや六感が頼りの在宅診療が
医師には必要と信じている。
セコム医療システム蠅里柑抉腓鬚い燭世、
泌尿器科医として排泄ケア、がん専門医としての緩和医療を中心に
幅広い患者さんを診察させていただいている、
最近は遠く癌研病院はじめいろいろなところから
ご紹介をいただくようになった。

今日は、僕の昔からの仲間の奥井識仁先生が
横須賀から来てくれて、排泄ケアについて、
地域の訪問看護ステーションのみなさんと一緒に勉強会。

奥井識仁先生、いや奥井君はドラッカーも驚きの、
真のプロフェッショナル。
若くして大学医局を飛び出し、
ハーバード大学のブリガム・ウィメンズ病院へ私費で留学。
研究面で有名な教授でなく、
女性の骨盤手術を行っている臨床教授から、
貴重な臨床のエッセンスを学んで帰国。
横須賀の公立病院で女性泌尿器と在宅診療を行いながら、
昨年開業された。
女性泌尿器科のHPの草分け、
Japan-Women's Health com.
は情報量が極めて多いだけでなく、
患者さんのニーズにどう応えていくか、
斬新なアイデアに満ちている。
顧客を創造し、イノベーションを行い、
女性の骨盤手術、排泄ケアという価値を創造し、自己実現を行う。
プロフェッショナルである。

現在、帝京大学で、難度の高い手術も指導してもらい、
毎回新しい発見がある。
今回も、おむつの比較から、便秘しない姿勢、在宅でのがん治療など、
工夫や発見が山盛で訪問看護ステーションの皆さんも
目からうろこと喜んでいただけた。

医師としての自己実現を100%行っている奥井君。
会うたびに僕も刺激され、彼のような「良い」医師になりたいと、
気持ちが新たになる。

彼のブログ識仁庵も楽しい。



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帝京大学 大学ラグビー2連覇!

執筆 : 
Shigeo Horie 2011-1-9 22:06
新年の箱根駅伝は早稲田の感動的な走りで幕を閉じ、
帝京は残念ながらシード権は得られなかったが、
今日の大学選手権は帝京がFW、ディフェンスが
すばらしい動きで早稲田を圧倒。
2連覇を達成した。

誰もができるプレイを確実に、自分たちの強みを生かしていく。
この岩出監督とチームの素晴らしいマネジメントをぜひ学びたい。

勇気と力をもらった素晴らしい1日だった。

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We THUS=With US

執筆 : 
Shigeo Horie 2011-1-5 23:50
病院の実力などといった新聞や雑誌の企画がある。
手術件数や患者数で病院を評価しているのだが、
その数字には、医療の本質である、誰が医療を担っているのかについては、全く触れられていない。
この誰かは、当然「顔なし」でなく、固有名詞でなければならないから
今度は[名医]を特定しようという発想になる。

どの組織であれ、リーダーシップの実践はまず
集団のリーダーがビジョンを持っているかどうかからスタートするから、
このアプローチはある意味正しいが、
実際の医療の現場は徹底した分業作業が何重にも安全装置をかけて進行していく。
指揮者は必要であるが、指揮者だけではシンフォニーは奏でられない。
楽団の全員がマネジメントをしてこそ、満足いく演奏ができる。

この正月まずスタッフで「もしドラ」を読み込んだ。
われわれの顧客は誰なのか、イノベーションを起こす必要のある点はどこか、
ミッションは何か、議論をスタートした。
チーム医療をより明確な目標へ成長させていく。

まず第一弾としてチーム名 
Teikyo Hospital Urology Service:THUSにWeをつけた、
We THUS=With USをつけてみた。
前病院長が提唱した患者のため、家族のために寄り添う医療にほかならない。

われわれは何によって憶えられるか。
ひたすら真摯に泌尿器科医療を行っていく。
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My parting address for my mentor

執筆 : 
Shigeo Horie 2010-12-31 0:00
どの世界にも型破りの人間がいる。
セクショナリズムとは無縁で、志を持ち、若い人間をひきつける。
リーダーシップを求め、発揮し、次の世代のリーダーシップを伸ばしていく。

医師になってすぐの年に、救急部で、手術室でこの不思議な男と出会った。
いつたりともヒトの考えを否定しないで、ヒトを説得してしまう不思議な人間で、
研修医を単なる研修医としてでなく、一人の人間として見ていた。

その後も折々に縁は続き、9年前帝京大学にこの人の強烈な磁力がそもそものきっかけで、
奉職することとなった。
人の動きには誤解や、不正確な風評がつきものであるが、
「良い仕事をしろ」とだけ言われた。
この男に恥をかかせてはいけない、という信念だけでこの8年帝京大学で頑張ってきた。
新しい病棟ができ、窓外の爛漫たる桜にともに喜んだ。

JFKのスピーチをほとんど空んじていた。
不幸にして亡くなられた患者さんがあると、家族の下へ何度も出向き、無念のご家族の魂を慰めた。
医療における法のありかたを研究し、医療の過失は手段債務であって結果債務でない、という
画期的な視点を法曹界に浸透させた。
公明正大、いつも明るく、曲げず、若い者の意欲を湧かせ、希望を灯した。

この男 森田茂穂先生のご冥福をただただ祈るのみ。
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MHW2010

執筆 : 
Shigeo Horie 2010-12-1 21:20
メンズヘルスウィークと銘打った3学会
:Men’s Health医学会、テストステロン研究会、泌尿器抗加齢研究会を
汐留のロイヤルパークホテルと銀座の時事通信ホールで開催させていただいた。

時事通信ホールは国立がんセンターそばの旧東武ホテル。
新橋演舞場から奥に入ったあたりに母が小さいころ住んでいたので、
なんとなく縁を感じる。

初日は、厚労省老人保健課長の宇都宮課長、
元内閣特別顧問で千葉商科大学学長長島田晴雄先生にご講演をいただいた。
宇都宮さんは日本の高齢者介護のグランドデザインを熱く語ってくれた。
島田先生は、ご自身のがんとどう戦い克服したか、勇気あるご講演をしていただいた。
その後のpartyには尊敬する岡本行夫さんにも来ていただき、
感激の瞬間でした。

Men’s Health医学会は、早朝から多くのかたにおいでいただき、
息つく暇なくすばらしい講演や口演が展開された。
「ためしてガッテン」の効果もあったのか、
LOH症候群への関心が高まったように感じた。

最終日午前中はテストステロン研究会。
さまざまな領域でテストステロンについての研究を行っている方においでいただき、
ご自身の発表をお話しいただいた。
発表時間が短いのが申し訳なかったが、
中枢でのテストステロンの作用や、女性における働き、
代謝における作用など興味が尽きない内容に興奮。
東海大学副学長の西村先生が「ガッテン」で紹介された、
タマネギの研究をお話しされた。
1日半個のタマネギでホルモンが上がる!
東京大学の川戸先生が立ったまま講演を聞かれていた
(習慣だそうです)が印象的だった。

午後に市民公開講座を兼ねたメンズヘルスカフェを開催。
音響が悪い中、多くの市民の方においでいただき、
テストステロン研究の最前線について聞いていただいた。
さらに日本抗加齢医学会分科会である泌尿器抗加齢研究会では、
排尿、女性の性機能、酸化ストレス、EDなどの
幅広い内容の講演が聞けた。

あっという間の3日間だったが、ご参加いただいた方々、
協賛していただいた会社の方、
さらに準備と会場運営に頑張っていただいた教室のみんなに感謝!





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LOH症候群がグローバルヘルス アジェンダに!

執筆 : 
Shigeo Horie 2010-11-7 21:46
第7回のWorld Congress of Men’s Healthがフランスのニースで開催された。










男性の健康をさまざまな角度から見るこの学会も、年々成長してきている。
今年は83カ国から1000人を超える参加があり、泌尿器科医を中心に
老年医学、家庭医学、代謝内科など多くの専門医が集っていた。
話題の中心は「男性ホルモン」のテストステロンが減少するLOH症候群であり、
LOH症候群は死亡率が高く、また糖尿病やメタボのリスクが高いこと、
あるいは前立腺がんなどがんの危険性が高まるという発表が多かった。

特に世界23カ国での約1500人のテストステロン製剤の臨床研究で、
テストステロン補充療法が、性欲、活力、集中力、睡眠を改善するに加えて、
糖尿病を改善することが報告された。

この薬剤は3ヶ月間テストステロン値を適正に保つことができる良い薬剤なのだが、
残念ながら日本では承認されていない。
こういうドラッグラグも大いに問題だ。

われわれは東京大学高齢社会総合研究機構との共同研究である、
地域住民のテストステロン研究により、テストステロンが、
社会参画や生きがいに関係しているという発表をし、
多くの方から質問やコメントをいただき注目された。
また来年日本Men’s Health医学会が鎌倉で開催する、
アジアの男性の健康を考えるシンポジウム
(Japan-Asean Men’s Health and Aging conference)も、
ブース出展したこともあり、大きな関心を呼んだ。








LOH症候群はあらたに男性の健康の鍵となる疾患となるだろう。

この学会の圧巻は、米国で衛生行政を司るNIHの
office of women’s health のトップ Vivian Pinn博士の講演で、
先進諸国が必然的に高齢化になる中、
高齢男性をもっと健康にすることがglobalに求められているという話をされた。
NIHにおいてもWomen’s health, Men’s health, Minority’s healthの
3つの柱が重要ということで、例えばアフリカ系アメリカ人の
高い前立腺癌罹患率も関心に入っていることが紹介された。

さて学会開催地のニース。










風光明媚ではあるが、どのレストランもまずかった。
高価なところにはおいしいものがあるかもしれないが、
フランスのビストロはどこでもおいしいかと思ったらあてがはずれてしまった。
今回の学会のレセプションで日本Men’s health医学会
(Japanese Society of Men’s health: JSMH)が、
ISMHへの貢献度が高いということでinstitutional awardをいただいた。















また個人的にも、母体となるInternational Society of Men’s Healthの
Council memberとして運営にもアジアの代表として携わることになり、
気がひき締まる想いです。
来年は10月5-8日にウィーンで開催される。
多くの日本人医師の参加を期待したい。

8th Men’s Health World Congress
held on October 5-8, 2011 in Vienna, Austria
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アジアでがんを生き延びる

執筆 : 
Shigeo Horie 2010-11-3 18:00
第6回アジアがんフォーラムが、東京・駒場で開催された。

この会は河原ノリエさんと、筑波大学から東京大学先端研に移られた
泌尿器科医であり、日本のがん医療のfront runnerである
赤座英之先生が中心となり開いているもの。

医学や医療にとどまらず文化や社会からみた「がん」を
アジアの視点から考えるというユニークな会であった。
姜尚中さんの講演には間に合わず到着したところ、会場の講堂は超満員。
日中学生交流の話に続いて、日本・韓国・中国からのかたがたの、
「がんと文化」のシンポジウムがはじまる。
永六輔さんのするどいつっこみに場内大爆笑。
ご自身乳がんの会にただ一人の男性として長年参加されており、
(男おばさんというのも彼のニックネームでしたっけ…)
[(乳房を喪失された)乳がんの患者さんこそがもっとも女性らしい]
という言葉は会場から大きな拍手を持って迎えられた。

永さんの良い医師の10カ条、良い患者の10カ条には爆笑。

良い医師は、
1.患者の話をよく聴いてくれる
2.患者をよくわかってくれる
3.薬に頼らない
4.専門医を紹介してくれる
5.地域の医療事情に通じている
6.家族のキモチをわかってくれる
受け入れてくれる
8.くらしの注意をしてくれる
9.患者の寂しさや虚しさをわかってくれる
10.ホントのことを教えてくれる。

良い患者は、
1.誤診や医療ミスに驚かない
2.自分で病名を決めつけない
3.待合室の噂話に加わらない
4.同じ病気にかかった医者にかかる
5.同じ趣味の医者にかかる
6.医者に気取らない
7.命の終わりを考えない
8.遠くの医者より近くの獣医(動物も人もたいして変わらない)
9.奇跡を信じない
10.医者がご臨終と言ったら死んだふりをする

「がん」という病気のユニークな点は、多くの場合、
最終段階まで思考、行動、が損なわれないこと。
それだけに別離、喪失のつらさが大きい。

東京大学の真鍋祐子教授は、
お母さまが乳がんで亡くなられた経験を語られていた。
科学的と思っていた自分が、代替医療にはまったことや、
イタコに霊を呼んでもらい、津軽弁のお母さんの霊が話す
「医者の発見が遅く..」のくだりで号泣されたことなど
印象深い体験を話された。
韓国、中国のかたもそれぞれのがんの死生観を話された。
立場はいろいろあるものの、中国は生死についてドライで
韓国は日本以上にウエットという印象を持った。
日本のみならず中国・韓国はじめ多くのアジアは高齢化が進み
いやおうなく「がん」は健康政策に大きな意味を持っている。
しかし現在の高価な薬剤や医療技術をあまねく
世界の国々で享受できるのか?
来年僕たちが開く
6th Japan-Asean Men’s Health and Aging Conferenceでも
アジアとがんは一つの大きなテーマとしてとらえたいと強く感じた。
一方アジアの持つコミュニティーサポートの力は
西欧社会に(おそらく)ない大きな力だと思う。
「がん」になったあとの時間は、
薬剤や手術・放射線だけで決まらない。
食事や周りのサポートが大きい。
実際転移をした乳がんの患者さんでも、
グループでのメンタルサポートがあると、
通常の医療を受けたときよりもはるかに
(通常の医療19カ月、メンタルなサポートあり37カ月)
長生きするという画期的な論文がLancetに20年前に出ている。
Effect of psychosocial treatment on survival of patients with metastatic breast cancer.

じつはその後の研究や緩和医療の進歩で、
このメンタルサポートの効果は疑問視されていたが、その後Cancerに、
ホルモン療法を受ける患者群でやはり高い効果
(通常の医療9カ月、カウンセリングあり30カ月
があることがわかった。
Effects of supportive-expressive group therapy on survival of patients with metastatic breast cancer: a randomized prospective trial.

この延命効果は当然ながら現在までのどんな新薬も及ばない。
またカウンセリングは癒しでもある。
家族、友人、仲間さまざまなサイズのコミュニティーを持つことで
こういう効果は可能なのだと思う。

産業としての製薬企業は「新しい」効果のある商品化できる薬剤を開発する。
しかし、からだの不調は薬だけでは解決しないだろう。
「病は気から」という言葉は重みがある。

文化の日にふさわしい、すばらしい集いだった。

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新湯温泉

執筆 : 
Shigeo Horie 2010-10-17 22:00
鹿児島の秘湯 龍馬伝で有名になった霧島、高千穂の奥の新湯温泉へ行ってきた。
秘湯西の大関と言われる手彫りの硫黄泉。
硫化水素のにおいがきついが、肌があっというまにすべすべになる。
硫化水素には殺菌作用があり、らい病や水虫に効用があると謳われているが、
アトピー性皮膚炎にも効果があるかもしれないという記事もあった。

硫化水素は肌から吸収される。
硫化水素の作用では血管の拡張作用が知られているが、
その背景にはPDE酵素の阻害作用がある。

バイアグラ、シアリスはPDE酵素のひとつ「PDE5」の阻害薬。
ということは、硫黄泉はEDにも効果がある?

温泉はやっぱり健康に良い!

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原点

執筆 : 
Shigeo Horie 2010-10-11 23:30
ひさびさの秋晴れ。

この1月、帝京大学病院のアシネトバクター・バウマニ菌の院内感染が大きなご迷惑を患者、家族、地域住民のみなさまにかけてしまった。

心よりお詫び申し上げます。

この1月、院内感染について様々な報道や議論もあり、また多くの方々からの温かい応援もいただいた。
しかし「どの病院で起こりうる」ということと実際現実に起こることにはやはり大きな違いがある。
帝京大学病院は今回の事態を真摯に受け止め、ある意味愚直なまでに徹底的に、衛生管理の改善活動を病院職員全体のコンセンサスのもとに行っている。
泌尿器科病棟においても、病院全体の評価により、明日より、いち早く一定の条件下で入院治療を[正常化]することができた。
しかしまだまだ多くの方は、当然われわれの病院の機能のクオリティーに疑問を持っていると思う。
もう一度8年前の原点に戻り、ロンシャン教会にこめた、
"機能的でありながらも暖かみのある医療"を行う場を回復していくべく、
チームで努力していきます。

帝京大学医学部泌尿器科HP「私たちの診療方針」

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